The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

sideアイズレンシア

ーーーーー…ちなみにその頃、メールを受け取った私、アイズレンシアは。



「…アリューシャ。シュノ。ルレイアからメール来たよ」

「えっ、ルレイアから?」

ルレイア、の名前を聞いてはっと顔を上げるシュノ。

相変わらず彼女は、ルレイアのことが好きらしい。

「何?また定期連絡?」

「いや…なんか、ランドエルスで文化祭があるから、遊びに来て、って言ってる」

「マジかよ。アリューシャ達が行っても良いの?」

「大丈夫だと思うよ。文化祭だから、父兄や近所の人達も来るだろうし…。それに、大丈夫じゃなかったらルレイアも誘わないよ」

「確かに。じゃあ行きてぇ!」

基本的にアリューシャは家でじっとしているよりは、外に出て遊びたいタイプだからな。文化祭なんてイベントは行きたいと思うが。

アリューシャが行くなら、私も行かなくては。引率の為に。

「シュノはどうする?行く?」

「行く」

即答だった。首が取れるんじゃないかと思うくらい、勢いよく頷いた。

一目でもルレイアに会えるなら、彼女は何処にでも行くだろうな。

会えたとしても、話は出来ないだろう。彼は今回ルレイアとしてではなく、ルナニアとして文化祭に参加するのだから。

それでも、大好きなルレイアを一目でも見ることが出来るなら。

純情だなぁ。

…しかし、それより気になるのが、このメールの後半部分。

これ、言った方が良いよな?

「…なんか、ルレイア…と言うか、ルナニアか。女装するんだってさ」

「は!?何で?罰ゲーム?」

「いや…ルナニアのクラスの出し物が、『女装・男装コンテスト』らしい」

さすがに文化祭で罰ゲームに女装、はないだろう。

それはいじめだ。

「へぇ~…。ルナ公、多分本気出すだろうな」

「だろうね。だから誰かに見て欲しいんでしょ」

「どんな格好でも、ルレイアは格好良いわ」

シュノ、何故かどや顔。何故君が得意気なんだ。

「…じゃあ、この日…三人で休み取れるよう、アシュトーリアさんに頼みに行こうか」

「任せたぜアイ公!」

「君も来るんだよ。何で私任せなの」

「きっとアシュトーリアさんは、駄目とは言わないわよ」

と、シュノ。

だろうね。私もそう思う。

精々、「私も見に行きたかったわ…」としょぼんとするくらいだ。彼女は。



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