The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
帝国騎士団にて人質になっていた俺は、ルレイアがシューレンに復讐していることなど知りもしなかった。

毎日やることがなくて暇だな…なんて、呑気なことを考えていた。

後になってルレイアからその話を聞いたとき、俺は過去の自分を殴りたくなった。

ルレイアがそんな大変なことになっていたのに、俺は一体何をしていたのかと。

知っていたなら、絶対にルレイアを一人になんてしなかった。

どんな手段を使ってでもルレイアの傍にいて、彼の心の支えになっていたはずだ。ルレイアは必要ないと言うだろうが…。

ルレイアに、一人で背負わせるなんて耐えられなかった。

けれどもその頃俺はまだ、何も知らなかったのだ。

そしてルレイアもまた、その頃帝国騎士団に俺に何が起きたのかを知らなかった。

後でその話をしたところ、何で呼んでくれなかったんですか~!とか言われた。

それはこっちの台詞だ。

とはいえ俺の身に起きたことは、ルレイアのそれと比べると、つまらないものだった。
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