The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
「ルレイアがクラスメイトを殺したらしいよ」

連絡を受けたばかりのアイ公が、アリューシャにそう教えてくれた。

「へ?何で?」

「よく分からないけど、なんか…『害虫がいたので駆除しました(`・ω・´)キリッ。根回し宜しくです』ってメールが来た」

「ふーん。その害虫って、メス?」

「うん。女みたいだね」

へー。ですよね。

ま、ルレ公ならいつかやるとは思ってたけどさ。

「しかも相手は貴族だよ。全くもう…。一般人ならともかく、貴族の子女なんて…証拠隠滅が大変だよ」

「え。貴族の女の子?さすがルレ公。きっとヤってから殺ったんだろうなぁ」

ルレ公だもんな。そりゃやるべきことはきちんとヤる。そういう奴だあいつは。

そしてアイ公もそう。大変だとか言いつつも仕事はきちっとやる。

のんべんだらりとしているのはアリューシャだけだ。

「仕方ないね。じゃ、私は各方面に根回しをしてくるよ」

「おー、頑張れ。アリューシャは暇だから昼寝するぜ」

「君も仕事しなよ。アリューシャ」

「昼寝もアリューシャの仕事の一つだよ」

ルレ公に負けないくらい、キリッ、として言った。

するとアイ公は、

「全く…。相変わらずだね、君も」

優しいから、笑って許してくれた。さすが『青薔薇連合会』次期首領。懐が深い。

アイ公の方も相変わらずだ。昔と変わらず器がでかい。

その点、アシュトーリアさんに似ていると思う。
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