The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
そんな生活が、三年ほど続いた。
14歳になっていたアリューシャは、その頃にはいっぱしのスナイパーになっていた。
まぁ、まだまだシュスリーには敵わないし、シュスリーのライフルも全然使わせてもらえないのだが。
そしてその日、シュスリーからアリューシャに、とある任務が言い渡された。
「『青薔薇連合会』?」
「そう。そこの若当主様を暗殺して欲しいって依頼が来てね」
その日アリューシャが命じられたのは、『青薔薇連合会』の首領、つまりアシュトーリアさんの暗殺であった。
しかし、これはにわかには承諾しかねる案件だった。
というのも。
「大丈夫なの?『青薔薇連合会』って…結構ヤバいところでしょ」
『青薔薇連合会』と言えば、アリューシャでさえ知っている非合法組織だ。
しかも最近当主が入れ替わってから、かなりその勢力を増してきているそうな。
その当主を目の敵にしている組織が多いのは理解出来るが、しかしそんなヤバいところのボスを簡単に暗殺なんか出来るものか?
で、暗殺したとしても、その後の報復を考えると…この仕事は蹴った方が良いのでは?と思ったのだが。
しかし。
「いや、この仕事は受ける」
シュスリーは躊躇うことなくそう言った。
意外だった。『Sanctus Floralia』がそんな大仕事を受けたことは一度もなかったから。
「ふーん…。シュスリーがやるの?」
「チビ公。君がやるんだよ」
「…マジで?」
意外なんてものじゃない。何で?と言いたかった。
アリューシャはここ数年で、確かに狙撃のスキルは上がった。
しかしアリューシャが任される仕事はいつも、比較的簡単なものばかりで、ヤバそうな仕事はシュスリーが担当していた。
それなのに今回、この見るからにヤバい任務を、シュスリーではなく、アリューシャにやらせる?
どういうことだ、これは。
「君には期待してるんだよ。上手くやりなよ」
ぽんぽん、と軽快に肩を叩かれた。
いや、期待してるって言われても…。
「…よく分かんないけど、まぁ、仕事ならやるよ。失敗したらごめんね」
「大丈夫。君は失敗しないよ、チビ公。君の未来は明るい。私には分かる」
そりゃ結構なことで。
アリューシャの未来が明るいとはとても思えないが。
とにかく、仕事は仕事だ。やれるかどうかは分からないが、やるだけのことはやろう。
そう思って、アリューシャは準備を始めた。
「…元気でね、チビ公。君は、こちら側には相応しくない」
14歳になっていたアリューシャは、その頃にはいっぱしのスナイパーになっていた。
まぁ、まだまだシュスリーには敵わないし、シュスリーのライフルも全然使わせてもらえないのだが。
そしてその日、シュスリーからアリューシャに、とある任務が言い渡された。
「『青薔薇連合会』?」
「そう。そこの若当主様を暗殺して欲しいって依頼が来てね」
その日アリューシャが命じられたのは、『青薔薇連合会』の首領、つまりアシュトーリアさんの暗殺であった。
しかし、これはにわかには承諾しかねる案件だった。
というのも。
「大丈夫なの?『青薔薇連合会』って…結構ヤバいところでしょ」
『青薔薇連合会』と言えば、アリューシャでさえ知っている非合法組織だ。
しかも最近当主が入れ替わってから、かなりその勢力を増してきているそうな。
その当主を目の敵にしている組織が多いのは理解出来るが、しかしそんなヤバいところのボスを簡単に暗殺なんか出来るものか?
で、暗殺したとしても、その後の報復を考えると…この仕事は蹴った方が良いのでは?と思ったのだが。
しかし。
「いや、この仕事は受ける」
シュスリーは躊躇うことなくそう言った。
意外だった。『Sanctus Floralia』がそんな大仕事を受けたことは一度もなかったから。
「ふーん…。シュスリーがやるの?」
「チビ公。君がやるんだよ」
「…マジで?」
意外なんてものじゃない。何で?と言いたかった。
アリューシャはここ数年で、確かに狙撃のスキルは上がった。
しかしアリューシャが任される仕事はいつも、比較的簡単なものばかりで、ヤバそうな仕事はシュスリーが担当していた。
それなのに今回、この見るからにヤバい任務を、シュスリーではなく、アリューシャにやらせる?
どういうことだ、これは。
「君には期待してるんだよ。上手くやりなよ」
ぽんぽん、と軽快に肩を叩かれた。
いや、期待してるって言われても…。
「…よく分かんないけど、まぁ、仕事ならやるよ。失敗したらごめんね」
「大丈夫。君は失敗しないよ、チビ公。君の未来は明るい。私には分かる」
そりゃ結構なことで。
アリューシャの未来が明るいとはとても思えないが。
とにかく、仕事は仕事だ。やれるかどうかは分からないが、やるだけのことはやろう。
そう思って、アリューシャは準備を始めた。
「…元気でね、チビ公。君は、こちら側には相応しくない」