The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
元ゴキブリで、現カカシの身分で、一丁前に人間様の特権である名前を望むなんて、おこがましいことだと分かっている。

それでも、人間になりたかった。

名前が欲しかった。

「あら…それなら、頼まれなくてもあげるわよ」

アシュトーリアさんは、聖母のような笑顔を見せた。

「どんな名前にしましょうか。素敵な名前が良いわよね」

少し考えて、そしてアシュトーリアさんは、閃いた、とばかりにぱんと手を打った。

「思い付いたわ。あなたの名前は…」









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