The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
近所のカラオケ店にて。
…なんという、時間の無駄遣いだろう。
俺は死んだ魚の目で、エルスキーとデュエットを組んで歌わされていた。
その横で、アシベルが下手くそなタンバリンをばんばん叩いていた。
タンバリン叩くのは良いけどさ、叩くならリズムに合わせて叩いてくれないかな。
リズムも糞もなくばんばん叩くもんだから、こっちのリズムが狂うんだけど?
しかもその横では、ミューリアが喧しいマラカスをシャカシャカ振っていた。
歌声よりも楽器の音の方が大きいくらいじゃないか。
うるせぇ。耳が痛い。
その横でティモニーは、ドリンク片手に歌本を開いていた。
もう帰りたい。
「おっ!ルナニアとエルスキー、84点だって」
歌い終わると、採点システムが俺達の点数を出してくれた。
「さっきより上がったな」
「そうですね…」
84点って。ルルシーとなら95は堅いな。
俺が下手なんじゃないぞ。エルスキーが足を引っ張ってるんだ。
おまけに、馬鹿のアシベルがこんなことを言い出した。
「じゃあさ、じゃあさ。点数低かった二人は討論会で発表役をやるということで、勝負!」
「おいおい、マジかよ」
イラッとした。そういう決め方かよ。
「さっきまでのはノーカンで、今から始めよう。じゃあまずはトップバッター、ミューリアから!」
「良いわよ。言っとくけど私、十八番で挑むから。負けないわよ」
ミューリアは女王然としてそう言い、自分の十八番だという曲を入れた。
さぁ私の歌を聴け!とばかりに熱唱しているミューリアを無視して、俺はグラスのドリンクを飲んだ。
安っぽい飲み放題の清涼飲料水だ。
ルルシーとカラオケ行くときは、いつもアルコールを飲んでるんだけだな…。
一応、ルナニアは未成年ということになっているから、こんな色つき砂糖水みたいなジュースでも飲むしかない。
切ない。
しかもミューリアの歌。選曲がいかにも今時の若者の典型だし、中途半端に上手いのもまた腹が立つ。
はよ終われよ。
しかも。
「やったぁ!92点~!」
「ミューリアすげぇ…」
「やるなぁ~」
点数まで微妙に中途半端。90点越えてるからまぁ、そこそこ。
「次。エルスキー」
「あいよ」
二番手はエルスキー。彼もまた、自分の十八番を選んでいた。
…なんという、時間の無駄遣いだろう。
俺は死んだ魚の目で、エルスキーとデュエットを組んで歌わされていた。
その横で、アシベルが下手くそなタンバリンをばんばん叩いていた。
タンバリン叩くのは良いけどさ、叩くならリズムに合わせて叩いてくれないかな。
リズムも糞もなくばんばん叩くもんだから、こっちのリズムが狂うんだけど?
しかもその横では、ミューリアが喧しいマラカスをシャカシャカ振っていた。
歌声よりも楽器の音の方が大きいくらいじゃないか。
うるせぇ。耳が痛い。
その横でティモニーは、ドリンク片手に歌本を開いていた。
もう帰りたい。
「おっ!ルナニアとエルスキー、84点だって」
歌い終わると、採点システムが俺達の点数を出してくれた。
「さっきより上がったな」
「そうですね…」
84点って。ルルシーとなら95は堅いな。
俺が下手なんじゃないぞ。エルスキーが足を引っ張ってるんだ。
おまけに、馬鹿のアシベルがこんなことを言い出した。
「じゃあさ、じゃあさ。点数低かった二人は討論会で発表役をやるということで、勝負!」
「おいおい、マジかよ」
イラッとした。そういう決め方かよ。
「さっきまでのはノーカンで、今から始めよう。じゃあまずはトップバッター、ミューリアから!」
「良いわよ。言っとくけど私、十八番で挑むから。負けないわよ」
ミューリアは女王然としてそう言い、自分の十八番だという曲を入れた。
さぁ私の歌を聴け!とばかりに熱唱しているミューリアを無視して、俺はグラスのドリンクを飲んだ。
安っぽい飲み放題の清涼飲料水だ。
ルルシーとカラオケ行くときは、いつもアルコールを飲んでるんだけだな…。
一応、ルナニアは未成年ということになっているから、こんな色つき砂糖水みたいなジュースでも飲むしかない。
切ない。
しかもミューリアの歌。選曲がいかにも今時の若者の典型だし、中途半端に上手いのもまた腹が立つ。
はよ終われよ。
しかも。
「やったぁ!92点~!」
「ミューリアすげぇ…」
「やるなぁ~」
点数まで微妙に中途半端。90点越えてるからまぁ、そこそこ。
「次。エルスキー」
「あいよ」
二番手はエルスキー。彼もまた、自分の十八番を選んでいた。