The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
百歩譲って、発表内容には目を瞑るとして。

このお粗末なレポートはどうしたものか。

こんなレポートで良いなら、帝国騎士官学校でも苦労しなかっただろうに。

あの学校でこのレベルのレポートなんて提出しようものなら、鼻で笑われるか、体調が悪かったのかと思われるだろう。

こんな片田舎の騎士官学校と、国内最高峰の教育機関を比べるのは間違いか。

別に帝国騎士官学校を擁護する気はないが、生徒の頭の中身については、向こうの方が桁違いに良かったと言わざるを得ない。

基本的にランドエルス騎士官学校の生徒は、馬鹿なのだ。

それが良い方に作用するときもあれば、悪い方に作用するときもある。

そういう訳だ。

「そろそろ、僕らの出番だね」

「えぇ、そうですね」

まぁ、理想論を語るだけなら勝手だ。

好きなように帝国騎士団やベルガモット王家を崇め奉ると良い。

そして、あの組織に入ってから、ようやく気づくと良いのだ。

自分達が崇めていたものが、一体何だったのかを。

…俺のようにな。
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