The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

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 Ⅰ (29/39)

…ところで。

話がまとまったのは良いとして。

「…ところでアシュトーリアさん、潜入捜査は引き受けますが、それの代わりと言ってはなんですがお願いしたいことが」

俺としては、こちらの方が今日の本題なんだよな。

「なぁに?ルレイア」

俺は、ルルシーを指差してこう言った。

「息子さんを俺にください」

「おいちょっと待て。何言ってる」

「あら、そんなこと?勿論良いわよ~」

「やめてくださいアシュトーリアさんも何言ってるんですか!」

ルルシーが横で抗議しているが。

「そもそもルルシーは、既にルレイアにあげてるようなものよ」

「そうですか!それはありがとうございます」

「待てルレイア。お前何言って」

「…ねぇ、ルルシー」

俺は最高の笑顔で、ルルシーに向き直った。

「…何だよ」

「…ハネムーン、何処に行きます?」

「…」

俺としては、新婚旅行は国外に行きたいなぁ、と思うのだが。

ルルシーは無言で、遠い目をしていた。

きっとプロポーズされたのが嬉しくて放心してしまったのだろう。そういうことにしておこう。





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