The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

作戦の開始予定時刻は、午後二時。

カセイが気づいて声をあげたのは、それから一時間と少したった頃だった。

丁度その時間、ランドエルスは騎士官学校は、放課後に突入していた。

普段ならもう一時間ほど授業があるのだが、今は剣術の強化月間なので、放課後に稽古が出来る時間を確保する為に、授業が少し短めになっている。

「よし、稽古場行こうぜ。早く行かないと人が一杯になっちまう」

放課後を迎えるなり、エルスキーがそう言って立ち上がった。

…少々誤算だったな。

予定では、もうとっくにカセイにも連絡が入っているものと…いや。

それとも、そんな余裕すらないのだろうか。

と、思っていたとき。

「あぁ、もう稽古なんてしたくないよ～」

「文句言わないのよ。ほら、早く…」

ぶつぶつと泣き言を言うアシベルを、ミューリアが諌めようとした、そのとき。

「どういうことだ、これはっ！」






…教室中に響き渡るような声で、ハバナ…こと、カセイ・リーシュエンタールが叫んだ。