The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

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 Ⅰ (33/39)

「…まぁルルシーのことはさておいて、何か私達に出来ることがあったらいつでも言ってね。最大限サポートするつもりでいるから」

と、アイズレンシア。

なんとも細やかな気遣い。実に彼らしい。

「多少無理を言ってくれても、最優先で対応するから。アシュトーリアさんからもそのように指示を受けてる。素性を洗って欲しい生徒や、黙らせて欲しい生徒が出てきたら言って。危険を犯してまで君が一人で対応しないで」

「了解です」

今回の潜入捜査に辺り、『青薔薇連合会』は最大限に俺のサポートに務めてくれるようだ。

アイズのみならず、ルルシー、シュノさんも。

「それと、君がいない間のデスクワークは、全てシュノが代わってくれるそうだから。引き継ぎとかしておいて」

「シュノさんが?」

以前は、俺の不在時の仕事を代行してくれるのはアイズとルルシーだったのだが。

「シュノが自分から、アシュトーリアさんに申し出たんだよ。ルレイアがいない間、ルレイアの仕事は自分にやらせてくれってね」

アイズに言われて、シュノさんは恥ずかしそうに俯いた。

「ありがとう、シュノさん」

彼女の仕事の早いこと、そして確実なことは俺も知るところだ。

シュノさんになら、安心して任せられる。

「ううん。ルレイアには、いつもお世話になってるから…。少しでもお返しさせて」

「頼りにしてます。ルーさんのことも」

ハリネズミのルクレツィアさんは、今も元気である。

あの子に会えないのも寂しいなぁ。

「たまには会いに来て、遊んであげてね」

「勿論」

帰るときには、高級な餌を買っていかないとな。

お前誰?って反応されたら悲しいし。

「気を付けてね、ルレイア。頑張ってね」

「困ったときはちゃんと頼ってよ」

「こうしてルレイア・ハーレムは会員を増やしていくのか…。恐ろしやルレ公」

シュノさん、アイズ、アリューシャからそれぞれ激励を受け、俺もいっそう身が引き締まる思いだった。

…ん?アリューシャのは激励のうちに入るのか?

「…」

ルルシーだけが、何故かとても難しい顔をしていた。





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