The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
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Ⅰ (34/39)
「…そういや、ルレ公はルレ公って名前で転入するの?」
「いや…さすがに名前は変えなきゃ不味いでしょ」
「何にするの?ルレイアの前の名前…?」
「前の名前だと、俺、超名門貴族になっちゃいますよ」
逆に目立ちまくりだよね。多分。
私立の騎士官学校にウィスタリアの次男様が来たらニュースになるよ。
「何か良い名前ありません?ルルシー」
「ん?俺に聞くのか」
「ルルシーのつけた名前が良いです」
「…そうだな…」
ルルシーは顎に手を当てて、少し考えた。
そして。
「…じゃあ、ルナニア。ルナニア・ファーシュバルで」
「良いですね。それ採用」
響き的にもルレイアにもあやかってるし、なかなか格好良いじゃないか。
特に、ルルシーがつけてくれたってところが最高。
「ルナニア…つーことはルナ公だな!よろしくルナ公!」
「頑張ってね、ルナニア」
「じゃあ転入手続き、その新しい名前で進めておくよ」
「よろしくお願いします」
こうして俺は、『青薔薇連合会』幹部のルレイア・ティシェリーから、私立ランドエルス騎士官学校のルナニア・ファーシュバルになった。
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