The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
私は自分の選択に、後悔などしていなかった。

していない…はずだった。

それからすぐ、『シュレディンガーの猫』は憲兵局によって国を追い出された。

シトウは一時祖国を出て、体制を整える為の戦略的撤退だと主張していたが…要するに追放されたのだ。総帥もそれを認めていた。

私が加入する前から、『シュレディンガーの猫』は憲兵局に目をつけられていたのだろう。

箱庭帝国を出ても、私のやるべきことに変わりはない。

私はルーザを殺した憲兵局に復讐する。そして、あの国を変える。

その野望があるから、総帥に良いように使われても我慢出来る。

私はやる。ルーザの代わりに。彼の野望を私が叶える。

総帥に指示されて、ランドエルス騎士官学校に潜入しろと言われたときも、私の頭にあるのはそれだけだった。

私は、ルーザの意志を継ぎたかった。

彼の無念を晴らしたかった。








それなのに私は今、一体何をしてるんだ?








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