The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
途切れ行く意識の中で、私はふと思った。

この男なら…あの箱庭帝国を、変えることが出来たかもしれない。

私やルーザは、英雄にはなれない。

こういう人間が、英雄になるんだ。

それなのにどうしてこの男は…道を違えてしまったのか。

ルーザ、ごめんね。私…あなたの無念を晴らせなかった。

総帥も。ごめんなさい。私のせいで…『シュレディンガーの猫』はおしまいになってしまった。

どうか、誰か。

誰か、私達の代わりに、あの国を変えてくれ。

二度とこんな悲劇を繰り返さない為に。

いつかそんな人が現れてくれることを、私はしんじ、






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