The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

sideルレイア

ーーーーー…ルルシーのチキンサルサ、久々に食べたけど。

「やっぱり美味しいですねぇ…」

「良かったな」

なんだかルルシーのチキンサルサ食べると、ヒットポイントが上がる気がするよね。

俺の原点だからな。ルルシーのチキンサルサは。

結婚してもらえないのは残念だけど…ルルシーに会えて、本当に良かった。

これってもう、運命って奴だよな?

それとも絆?

何でも良いや。ルルシーと一緒にいられるのなら。

その点『シュレディンガーの猫』は憐れなもんだよな。

俺とルルシーの愛の園に入ってきたが為に。

まぁ、地獄で仲良くやってくれ。

と、そのとき。

「…あ、アシュトーリアさんからメールだ」

アイズの携帯に着信があった。

「何て?」

「『明日、皆お疲れ様ティーパーティやるから、午後二時に私の部屋に来てね♪』だって」

成程、アシュトーリアさんらしい。

なんとも可愛らしいメールだ。

「あの人はまた…。仕事が立て込んでるってのに」

「まぁまぁ、良いじゃないかルルシー。アシュトーリアさん、ルルシーとルレイアがいなくて寂しがってたから。相手してあげようよ」

「…」

仕方ないな、と嘆息するルルシー。

帰ってすぐアシュトーリアさんに軽く報告はしたのだが、ゆっくり話すのは久々だな。

彼女に会うのも楽しみだ。

「んじゃ、食うもの食ったしそろそろ帰るかぁ。この後ルル公とルレ公の『お楽しみ』が待ってるんだろうし」

「そうそう。二人を邪魔しちゃ悪いよね。それじゃ二人共、お楽しみに」

「じゃあねルレイア。また明日ね」

「お、おいちょっと待てお前ら。お楽しみって何だよ!」

ルルシーが引き留めるのも聞かず、アリューシャ達はさっさと退散してしまった。

…素晴らしい気遣いをありがとう。

「さてルルシー。皆帰ったことですし…やりますか」

「勘弁してくれ…」

嘆くように頭を振るルルシーが可愛くて、俺はちょっとその気になったのだが。

ルルシーに絶交されたくないので、今日は我慢することにする。
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