The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

sideルヴィア

ーーーーーー…ルルシーさんから、アドバイスを受け。

悩みに悩んだ末、俺は仕事の帰りに隣市まで車を走らせ、有名店のカットケーキを三つ購入した。

更に、アシュトーリアさん御用達の紅茶の茶葉を一缶買った。

フューニャは紅茶が好きだから、多分喜んでくれるはずだ。

これが吉と出るか、凶と出るか…。

俺ははらはらしながら、ケーキと紅茶を持って帰宅した。




「フューニャ…。ただいま」

「…」

フューニャは柱の影からじっ…と俺を見つめていた。

てこてこ寄ってこない辺り、やっぱりまだ怒ってるらしい。

何を良いものをくれるんですか…という顔だな。

「フューニャ…。あのな、ケーキ買ってきた」

ケーキ屋の白い箱をフューニャに見せると、フューニャの目がきらり、と光った。

あっ、正解のような気がする。

「ケーキと紅茶…。これで機嫌直してくれるか?」

駄目だと言われたら…今から花を買ってこよう。

しかし。

「…可愛い妻に、ただいまのキスをしてください」

フューニャはてこてこと寄ってきて、キスを要求。

良かった…。向こうからせがんできたということは、機嫌を直したようだ。

ほっとした。

ルルシーさんと、ルルシーさんにアドバイスをくれたルレイアさんに感謝である。
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