The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

sideルルシー

ーーーーー…と、いう昨日の経緯を。

ルヴィアは、めちゃくちゃ良い笑顔で語ってくれた。

奥さんと仲直り出来たか?と聞いたら、この答えである。

心配していた俺が馬鹿らしい。

「もう、めちゃくちゃ可愛いんですよ、うちの嫁。今朝はなんだか凄い上機嫌で…。朝からフレンチトースト作ってくれました」

「あぁ…。そりゃ良かったな…」

「行ってきますのキスをした後も…しばらく離れたがらなくて…俺にくっついてぐりぐりしてました。それがまた凄く可愛くて…」

「うん…そう…」

「昨日渡した花束も喜んでくれたみたいで、嬉しそうに飾ってました。で、それをいつまでもじーっと見つめてるんですよ」

「あぁ…うん」

「あんなに可愛い嫁って他にいないですよね。嫁が俺の嫁で本当に良かったなぁって思いました。さすがにメイド服はもうやめとけよ、って言ったんですけどね~」

「…」

…ちょっと…もう、そろそろ精神的に辛くなってきたんだが?

横で一緒に聞いてたルレイア、くっそ下らねぇ…みたいな顔でよそを向いてる。

ルレイアにしてみりゃ、嫁との惚気話なんてそこのゴミ箱に入ってるちり紙ほどの価値もないんだろうが。

ルヴィアがあんまり嬉しそうなものだから、俺も何も言えず。

とにかく仲直り出来たのは良いが…この惚気は何なのか。

こっちが恥ずかしくなってくるんだが?

「さっき食べた愛妻弁当にも、俺の好きなおかずを入れてくれてたんですよ。こういうところがもう、いじらしくていじらしくて…」

「あぁ…良かったな…」

いつまで続くの?この惚気話。

ってかルヴィア、嫁の弁当持ってきてたの?奥さんが作ってくれた弁当持ってくるマフィアなんて、お前くらいのものだと思うぞ。

クランチェスカ夫妻が仲睦まじくて何よりだが…。そろそろ、俺がもたない…。
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