The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
部下の伝達ミスのせいで、関連企業とトラブって、その混乱を収めるのにあちこち走り回り。

ようやくそれが一段落ついたと思ったら、次にアシスファルトのチンピラ集団に喧嘩を吹っ掛けられた。

一難去ってまた一難とはこのこと。

「それは不運ですが…しかし、チンピラごときに襲われても…我々なら…」

ルヴィアは困惑した様子であった。

確かに彼の言う通り。いくら混乱の直後であろうとも…異国のチンピラ集団に襲われたくらいでどうにかなる『青薔薇連合会』ではない。

だが、今回は違うのだ。

「それが、向こうで部隊をまとめてる指揮官が、胃腸炎で入院したらしいんだ…」

「…あー…」

これには、ルヴィアもこの反応であった。

人間…マフィアであろうと、病気には勝てない、ということなんだろうな。

『青薔薇連合会』の第二アシスファルト支部は元々、二人の人間が主にまとめていた。

一人は、アイズの部下。さっき言った、関連企業とのトラブルを収めたのがこの人だ。

しかしこの部下は、元々アイズの派閥にいた。だからという訳でもないが…情報戦や細かな事務仕事においては申し分ないのだが…一言で言うと、武闘派ではない。

つまり、マフィアの本分とも言える、殴ったり脅したり、はあまり得意ではないのだ。

その為、そちらを専門としたもう一人の人間が、同時に向こうに配属されている。
< 450 / 561 >

この作品をシェア

pagetop