The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
第二支部での仕事は、予想以上にスムーズに進んだ。

向こうの混乱はルルシーさんから聞いている以上のものだったが、それ以上に…俺の相棒として一緒に来た例の女性の働きが、非常に優秀だった。

ルレイアさんの「ご褒美」の為に、ほとんど一人で仕事をこなしてしまい。

俺のやることは、ほとんどなかった。

彼女はたった一晩、ルレイアさんを一人で独占する為だけに。

目をぎらぎらとさせ、一人で二人ぶんの仕事を超スピードで終わらせてしまった。

彼女よりも、彼女にそうさせるルレイアさんの方が怖い。

一方の俺は、そんな彼女のサポートに徹しながら(下手に俺がリードしたら、後ろから撃たれかねない剣幕だった)、かつ、プライベートではフューニャのことを考えていた。

帰ったらどう埋め合わせをするか、考えないといけないからだ。

仕事はハイペースで進んだものの、やはりフューニャの誕生日までに帰ることは出来なかった。

一応、フューニャの誕生日当日に、誕生祝いのメールは入れておいた。

通話したいところだったが、如何せんルティス帝国とアシスファルト帝国は隣国とはいえ時差があるし、仕事もあるので、電話は難しかった。

夜中や明け方に電話する訳にもいかないし…。

フューニャがメールを読んだかどうかは分からないが…いずれにせよ、返信は来なかった。

多分、私怒ってますよアピールなんだろうな。

これは本格的に、彼女が満足するような埋め合わせをしないと…許してもらえそうにないぞ。

プレッシャーに押し潰されそうである。

フューニャはどうやったら、機嫌を直してくれるだろうか。
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