The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
…そして、迎えた夜。
今頃、俺の出張仲間の女性は、ルレイアさんと「情熱的な」夜を過ごしてるんだろうな…なんて下世話なことを考えつつ。
で、俺はどうなの?って話だが。
…まぁ、俺も一応良い年頃の成人男性だから?
二週間も嫁と離れ離れだったら、そりゃ欲求不満にもなる訳だ。
さっきからフューニャがとんでもなく可愛いことをするものだから、余計に。
帰宅後から夕食までの一連の流れで、既に俺の罪が許されたと思ってるなら、それは大きな間違いだ。
フューニャがそんなことで許すはずがない。
アシスファルト産のお土産を渡すと、確かに喜んではくれたけども、それで誕生日をすっぽかした罪が消えるとは思っていない。
そしてフューニャが不機嫌なときは、ほとんど例外なく、お触り禁止になるので…。
…望みは薄いかもしれない。
ルレイアさんならなぁ…。こういうとき、強引に押し切って結果オーライってことになるんだろうけど…。
あの人にはそれが出来るだけの魅力があるが、俺が同じことをやったらただの強姦魔だからな。
世の中は不公平だ。
下手をすれば二度とフューニャとベッドを共に出来ない危険もある。
ここは確実にフューニャの機嫌が直るまで我慢するのが堅実なのだが…。
…正直、それでは俺が持たない。
ルレイアさんに言えば、「良い店(自分の店)紹介しますよ」とか言ってくれそうだが。
生憎俺は妻帯者の身で、そういう店に出入りする趣味はないのだ。
お前スナック行ってたじゃんと言われそうだが、それはあくまで仕事の付き合いであり、プライベートで行った訳ではない。
更に言うと、スナックなので、あくまで軽いボディタッチくらいまでのサービスだったから…。
とにかく、俺はフューニャに付き合って欲しいのだが。
…無理かもしれない。
大好物を前に、待てをされる犬の気分。
「…あのさ…フューニャ」
お風呂上がりでまだ頬が上気しているフューニャに、俺は声をかけてみた。
出来るだけスマートに…。さりげない感じで。
「何ですか」
「今夜はその…一緒に」
寝ませんか…と、俺は超情けない誘い文句を口にした。
下手過ぎやしないか。こんなとき、ルレイアさんなら呼吸をするように自然に誘えるのだろうに。
こればかりは…熟練の差か。
しどろもどろになりながら誘い、それでもフューニャは俺の言わんとすることが分かったらしく。
「…まさか、妻の誕生日をすっぽかしておきながら、自分に都合の良いときだけお楽しみしようなんて思っていませんね?」
「うぐっ…」
玉砕、である。
「二週間の間、一人悲しく枕を濡らした可哀想な妻の気持ちを味わってみると良いんです」
フューニャはそう言い放って、さっさと一人で寝室に入っていってしまった。
あぁ…やっぱり駄目だった。
ルレイアさん…俺はあなたのように上手く出来ません。
断られたのなら、仕方ない。
あれだけきっぱり拒絶された以上、無理矢理誘えば強姦になる。
俺はがっくりと肩を落とし、寝室には行かず、今夜はソファで寝ることにした。
出張で疲れた身にソファ寝は少々きついが、これも自分への戒めと思い、我慢することにした。
今頃、俺の出張仲間の女性は、ルレイアさんと「情熱的な」夜を過ごしてるんだろうな…なんて下世話なことを考えつつ。
で、俺はどうなの?って話だが。
…まぁ、俺も一応良い年頃の成人男性だから?
二週間も嫁と離れ離れだったら、そりゃ欲求不満にもなる訳だ。
さっきからフューニャがとんでもなく可愛いことをするものだから、余計に。
帰宅後から夕食までの一連の流れで、既に俺の罪が許されたと思ってるなら、それは大きな間違いだ。
フューニャがそんなことで許すはずがない。
アシスファルト産のお土産を渡すと、確かに喜んではくれたけども、それで誕生日をすっぽかした罪が消えるとは思っていない。
そしてフューニャが不機嫌なときは、ほとんど例外なく、お触り禁止になるので…。
…望みは薄いかもしれない。
ルレイアさんならなぁ…。こういうとき、強引に押し切って結果オーライってことになるんだろうけど…。
あの人にはそれが出来るだけの魅力があるが、俺が同じことをやったらただの強姦魔だからな。
世の中は不公平だ。
下手をすれば二度とフューニャとベッドを共に出来ない危険もある。
ここは確実にフューニャの機嫌が直るまで我慢するのが堅実なのだが…。
…正直、それでは俺が持たない。
ルレイアさんに言えば、「良い店(自分の店)紹介しますよ」とか言ってくれそうだが。
生憎俺は妻帯者の身で、そういう店に出入りする趣味はないのだ。
お前スナック行ってたじゃんと言われそうだが、それはあくまで仕事の付き合いであり、プライベートで行った訳ではない。
更に言うと、スナックなので、あくまで軽いボディタッチくらいまでのサービスだったから…。
とにかく、俺はフューニャに付き合って欲しいのだが。
…無理かもしれない。
大好物を前に、待てをされる犬の気分。
「…あのさ…フューニャ」
お風呂上がりでまだ頬が上気しているフューニャに、俺は声をかけてみた。
出来るだけスマートに…。さりげない感じで。
「何ですか」
「今夜はその…一緒に」
寝ませんか…と、俺は超情けない誘い文句を口にした。
下手過ぎやしないか。こんなとき、ルレイアさんなら呼吸をするように自然に誘えるのだろうに。
こればかりは…熟練の差か。
しどろもどろになりながら誘い、それでもフューニャは俺の言わんとすることが分かったらしく。
「…まさか、妻の誕生日をすっぽかしておきながら、自分に都合の良いときだけお楽しみしようなんて思っていませんね?」
「うぐっ…」
玉砕、である。
「二週間の間、一人悲しく枕を濡らした可哀想な妻の気持ちを味わってみると良いんです」
フューニャはそう言い放って、さっさと一人で寝室に入っていってしまった。
あぁ…やっぱり駄目だった。
ルレイアさん…俺はあなたのように上手く出来ません。
断られたのなら、仕方ない。
あれだけきっぱり拒絶された以上、無理矢理誘えば強姦になる。
俺はがっくりと肩を落とし、寝室には行かず、今夜はソファで寝ることにした。
出張で疲れた身にソファ寝は少々きついが、これも自分への戒めと思い、我慢することにした。