The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

sideルルシー

ーーーーーーー…。

「…死ぬかと思いました」

「…」

ルヴィア…。それは…大変だったな。

俺の部下、危うく洗濯されるところだった。

「しかし、何で洗濯…?」

酒臭かったから…?本体ごと洗おうとしたのだろうか。

「あんなに酔い潰れるほど飲むということは、餓鬼か何かが取り憑いてるに違いないので、穢れを浄化しようと思って、洗濯機に突っ込んだそうです…」

「…」

…最近の洗濯機は、旦那に取り憑いた餓鬼すらも洗い落とせるのか。

主婦の味方じゃないか。

ルレイアも回したら、少しは綺麗になるだろうか。

「よく土壇場で目を覚ましたな…」

「えぇ…。もし起きなかったら…俺…綺麗になってるところでした…」

「…」

一体、何と言って慰めれば良いのか。

「成程、それだけされたら酒も辞める気になるよな」

「あ、いえ…。これも違うんです。決定的なエピソードじゃなくて」

「は!?」

お前、洗濯物にされかけたというのに。

懲りずに、またやらかしたのか?

「お前…またやったのか」

「はい…」

酒癖が悪いにも程がある。

囚人にされ、洗濯物にされた上に、次は一体、何にされたんだ?

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