The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

sideルルシー

ーーーーーー…昨日の悪夢を思い出したのか、ルヴィアはぶるっ、と震えていた。

「…で、その…無事、だったのか?」

何と言うか…その、大事なところは。

「…なんとか」

「そうか…」

まぁ、無事じゃなかったら、今日ここには来てないだろうな。

俺の部下は昨日、そんな恐ろしい目に遭っていたのか…。

俺、その間ルレイアとカラオケ行ってたよ…。

「磔のまま、朝まで説教されましたよ…。その間、嫁、ずーっと出刃包丁を擦りながら俺の股間見つめてたんで、下手なこと言ったらやられると思って…めちゃくちゃ怖かったです」

下手な拷問よりも過酷だな。

「よく許してもらえたな…」

「今後一切酔い潰れないってことと、今度の休みにケーキバイキングに連れていくことを約束して、なんとか許してもらいました」

その交渉をしてる間も、狙われてたんだろ?…局部を。

ルヴィア…。自業自得とはいえ、可哀想に。

「しかも、罰のつもりなのか…今日のお弁当…おかず全部スパイシー系で…。ご飯にまでタバスコかかってました。辛かったです」

こんなときでも、お弁当だけはちゃんと作ってくれるところに愛を感じるよな。

そしてお前…それ、食べたのか。偉いな。

「今度同じことがあったら次はないと思うので…。もう酒飲むのは辞めます…」

「あぁ…。お前の股間が危ないから、もうお前を誘うのはやめろって他の部下にも言っとくよ…」

酒は飲んでも飲まれるな。この格言は、正に真理である。
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