The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
それから数日の間。

俺は、ずっと考えていた。




「あ、君」

『青薔薇連合会』本部ビルのエレベーターの中で、俺は、偶然、アイズさんと一緒になった。

「アイズさん…。お疲れ様です」

「ルヴィア…だっけ?丁度良かったよ。君に聞こうと思ってたんだ」

「はい?」

「例の脱国者について。名前はどうするの?」

…その話か。

そうだよな。それが決まらないことには…手続きを完了出来ない。

「名前は…フューニャ…なんですけど。名字がまだ…」

「決まらないの?何ならこっちで適当につけようか」

「それは…!あの…もう少し待ってもらえませんか」

アイズさんは困ったような顔をした。なかなか決まらないのを訝しんでいるようだ。

「そんなにこだわりがあるの?まぁ、良いけど…。出来るだけ急いでね」

「はい。本当に…お手数おかけします」

これ以上、アイズさんを待たせる訳にはいかない。

そろそろ、覚悟を決めなければ。
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