The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
不満げなフューニャに、なんとか薬を飲ませ。

「今日は休んでるんだぞ」

「…」

「分かったか?フューニャ」

「…分かりました」

…本当に分かっているのだろうか。

怪しいところだな。

「動き回るんじゃないぞ。買い物や何かは俺が仕事帰りに行ってくるから」

ちゃんと釘を刺しておかないと、フューニャは風邪を引いているにも関わらず、普通に生活しようとするからな。

「洗濯もしなくて良い。俺が帰ってからやるから」

「…それじゃあ私、何もすることないじゃないですか」

「当たり前だ。何もせずに寝てるのがお前の仕事なんだから」

何で不満げなんだ。全く。

この子は自分が風邪を引いたことを理解してないな?

「良いな?大人しくしてるんだぞ」

「…こんなの、全然大したことないのに…」

「はいはい、ぶつぶつ言わない」

再度釘を刺し、フューニャをほとんど無理矢理寝室に帰らせた。

これで大人しくしていてくれれば良いが…。

なまじ、ちょっと元気なせいで、自分が病人だという自覚がなくて困る。

そのぶん、俺が気にかけておかなければ…。
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