The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
それから、俺はオルタンスに対して、対『シュレディンガーの猫』の為に共闘する条件を突きつけた。
今回は、あまり吹っ掛けなかった。
憤怒を燃やすアストラエアやユリギウスの反感を買って、帝国騎士団に内部分裂されても困るからな。
分裂するのは勝手だが、仕事をしてから分裂してくれ。
ひとまず『シュレディンガーの猫』をどうにかするまでは、帝国騎士団には元気でいてもらわなければ。
脆い盾を片手に、敵に挑む趣味はないからな。
「それで?アシュトーリアさん。これからどうします?この件について、このまま俺に全権を委ねますか?それともあなたに返します?」
彼女が求めたのは、あくまで帝国騎士団と共闘するかしないか、の判断をすることだ。
これから先のことは、俺の一存だけで決める訳にはいかない。
これは組織と組織のことだから。
彼女が委ねてくれるのなら、俺が全権を握っても良いが。
現状俺はランドエルスでルナニアとして潜入捜査をしている為、俺が指揮を取るのは難しい。
「そうね…。それじゃ、この後のことはアイズに頼むことにするわ」
「…私ですか」
アイズは、特に驚いた風でもなかった。
「えぇ。お願い出来るかしら」
「仰せとあらば」
実に的確な采配だ。アイズは『青薔薇連合会』のNo.2であり、しかも俺と違って、帝国騎士団相手に私情を挟むこともない。
オルタンスを相手にしても、引けを取らないだろう。
「早いとこ済ませちゃいましょうね、アイズ。俺、この騒動が収まったらルルシーと結婚する予定なので」
「ぶはっ」
何気なく言っただけなのに、ルルシーが噴き出した。
おまけに、帝国騎士団の隊長連もぎょっとしていた。
…何だ、その反応は。
そしてそこで、オルタンスが真顔でこう言った。
「…ルティス帝国では、同性同士の結婚は認められていないぞ?」
…奴の言葉は、俺を一瞬にしてキレさせた。
「…あ゙ぁ゙?」
後でルルシーに聞いたところによると、このとき俺とオルタンスが決闘を始めるかと思ったらしい。
今回は、あまり吹っ掛けなかった。
憤怒を燃やすアストラエアやユリギウスの反感を買って、帝国騎士団に内部分裂されても困るからな。
分裂するのは勝手だが、仕事をしてから分裂してくれ。
ひとまず『シュレディンガーの猫』をどうにかするまでは、帝国騎士団には元気でいてもらわなければ。
脆い盾を片手に、敵に挑む趣味はないからな。
「それで?アシュトーリアさん。これからどうします?この件について、このまま俺に全権を委ねますか?それともあなたに返します?」
彼女が求めたのは、あくまで帝国騎士団と共闘するかしないか、の判断をすることだ。
これから先のことは、俺の一存だけで決める訳にはいかない。
これは組織と組織のことだから。
彼女が委ねてくれるのなら、俺が全権を握っても良いが。
現状俺はランドエルスでルナニアとして潜入捜査をしている為、俺が指揮を取るのは難しい。
「そうね…。それじゃ、この後のことはアイズに頼むことにするわ」
「…私ですか」
アイズは、特に驚いた風でもなかった。
「えぇ。お願い出来るかしら」
「仰せとあらば」
実に的確な采配だ。アイズは『青薔薇連合会』のNo.2であり、しかも俺と違って、帝国騎士団相手に私情を挟むこともない。
オルタンスを相手にしても、引けを取らないだろう。
「早いとこ済ませちゃいましょうね、アイズ。俺、この騒動が収まったらルルシーと結婚する予定なので」
「ぶはっ」
何気なく言っただけなのに、ルルシーが噴き出した。
おまけに、帝国騎士団の隊長連もぎょっとしていた。
…何だ、その反応は。
そしてそこで、オルタンスが真顔でこう言った。
「…ルティス帝国では、同性同士の結婚は認められていないぞ?」
…奴の言葉は、俺を一瞬にしてキレさせた。
「…あ゙ぁ゙?」
後でルルシーに聞いたところによると、このとき俺とオルタンスが決闘を始めるかと思ったらしい。