The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

ルナニアのファーストコンタクトとしては、失敗と言えるかもしれない。

ハバナはちっとも俺に興味がないようだったから。

けれどもルレイアとしてのファーストコンタクトと考えるなら、上々の出来だ。

というのもあの女、俺がマフィアの人間だと気づかなかった。

俺はハバナの顔と目を見て、彼女がマフィアだと気づいた。けれどもハバナは気づかなかった。

俺ほど目が肥えている訳ではないということだ。

もし俺がマフィアだと気づいたなら、あんなに冷静でいられるはずがない。

まぁ、気づいていながら、演技をしていた可能性もあるにはあるが…。その線は薄いだろう。

もし演技をしていたなら、あんなに露骨にアシベルに興味を示すような素振りは見せなかっただろうから。

あれが、彼女の素なのだ。

これは都合が良い。馬鹿な女は扱いやすいからな。

是非ともこの調子で…上手く行って欲しいものだ。