年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「わ、私も、ギルバート様と旅行に……行きたい、です。いつかは、子供も連れて」
私が俯きながらにそう伝えれば、ギルバート様は「……そうか」とおっしゃってくださる。その声音は何処か驚いているような気もして。私が、未来のことを口に出したことが意外だったのかもしれない。
「俺はな、シェリルにそっくりな娘が欲しい。……前に、クレアとマリンに言われてな」
「……なんと、言われたのですか?」
「お嬢様だと俺要素はいらない、と。まぁ、俺もシェリルの生き写しのような娘が欲しいから、それには同意するがな」
優しく笑われながら、ギルバート様は私に未来のことをお話してくださる。……本音を言うと、私が子供を育てられるかどうかは不安だ。親から愛されたことがないため、上手に愛せるかどうかが分からない。それでも……きっと、みんなが助けてくれるだろう。そう、思えた。
「ギルバート様にそっくりでも、とても美形に育つと思いますよ」
「息子だったら、それでも構わないな。だが、俺はシェリルにそっくりの娘が欲しいんだ。……きっと、大層可愛らしいぞ」
そんなことを言い合って、私たちは笑い合った。周囲の使用人たちは「お子様が生まれたら、盛大にお祝いをしましょうね!」と言ってくれる。……子供が出来るのは、きっとまだまだ先だけれど、今の私はきちんと未来を見ることが出来ている。それは――私が、成長した証なのだろうな。多分、だけれど。
私が俯きながらにそう伝えれば、ギルバート様は「……そうか」とおっしゃってくださる。その声音は何処か驚いているような気もして。私が、未来のことを口に出したことが意外だったのかもしれない。
「俺はな、シェリルにそっくりな娘が欲しい。……前に、クレアとマリンに言われてな」
「……なんと、言われたのですか?」
「お嬢様だと俺要素はいらない、と。まぁ、俺もシェリルの生き写しのような娘が欲しいから、それには同意するがな」
優しく笑われながら、ギルバート様は私に未来のことをお話してくださる。……本音を言うと、私が子供を育てられるかどうかは不安だ。親から愛されたことがないため、上手に愛せるかどうかが分からない。それでも……きっと、みんなが助けてくれるだろう。そう、思えた。
「ギルバート様にそっくりでも、とても美形に育つと思いますよ」
「息子だったら、それでも構わないな。だが、俺はシェリルにそっくりの娘が欲しいんだ。……きっと、大層可愛らしいぞ」
そんなことを言い合って、私たちは笑い合った。周囲の使用人たちは「お子様が生まれたら、盛大にお祝いをしましょうね!」と言ってくれる。……子供が出来るのは、きっとまだまだ先だけれど、今の私はきちんと未来を見ることが出来ている。それは――私が、成長した証なのだろうな。多分、だけれど。