年の差十五の旦那様Ⅱ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
そんなことを考えていれば、目の前から一人の女性が駆けてくるのが視界に入った。その女性の特徴は、茶色の長いポニーテールと、おっとりとした印象を与える青色の目。何処となく世話焼きに感じられるオーラを身に纏う彼女は……ロザリア・ルシエンテス様。私の、護衛。
「シェリル様!」
ロザリア様はそうおっしゃりながら、私の元に駆けよってきてくださる。その際に、ふわりとした真っ赤なローブが揺れた。……この真っ赤なローブは、王国が認めた魔法使いだという証らしい。女性は赤色、男性は青色のローブがその証拠だとか、なんとか。
「ロザリア様」
「大変だったみたいですね。なんでも、シェリル様の妹さんが倒れたって……」
ロザリア様は眉を下げながらそうおっしゃる。なので、私は「今は、眠っていますよ」と答える。その私の回答を聞いたためか、ロザリア様はホッと息を吐いていた。……多分、事情を詳しく知らないから純粋に心配してくださっているのだと思う。
「私に出来ることがあれば、なんでも申し付けてくださいませ」
「……ありがとう、ございます」
「いえいえ、それが私の仕事ですから」
眩しい笑みを浮かべるロザリア様は、まるで太陽のような人だ。そう思いながら、私がロザリア様のお顔を呆然と見つめていれば、ロザリア様は「あっ、では、私は仕事に戻ります~!」とお言葉を残して、また駆けていかれた。……ロザリア様は、私の護衛という役割のほかに、このリスター家の魔法関連を全て管理されている。なので、彼女は結構忙しい。
「いつも思いますけれど、ロザリア様ってすごく忙しそうですよね……」
「……まぁ、それが彼女のお仕事……みたい、だもの」
クレアの言葉にそれだけを返して、私は家庭教師の待つお部屋に向かう。そして――今日も、レッスンが始まる。
「シェリル様!」
ロザリア様はそうおっしゃりながら、私の元に駆けよってきてくださる。その際に、ふわりとした真っ赤なローブが揺れた。……この真っ赤なローブは、王国が認めた魔法使いだという証らしい。女性は赤色、男性は青色のローブがその証拠だとか、なんとか。
「ロザリア様」
「大変だったみたいですね。なんでも、シェリル様の妹さんが倒れたって……」
ロザリア様は眉を下げながらそうおっしゃる。なので、私は「今は、眠っていますよ」と答える。その私の回答を聞いたためか、ロザリア様はホッと息を吐いていた。……多分、事情を詳しく知らないから純粋に心配してくださっているのだと思う。
「私に出来ることがあれば、なんでも申し付けてくださいませ」
「……ありがとう、ございます」
「いえいえ、それが私の仕事ですから」
眩しい笑みを浮かべるロザリア様は、まるで太陽のような人だ。そう思いながら、私がロザリア様のお顔を呆然と見つめていれば、ロザリア様は「あっ、では、私は仕事に戻ります~!」とお言葉を残して、また駆けていかれた。……ロザリア様は、私の護衛という役割のほかに、このリスター家の魔法関連を全て管理されている。なので、彼女は結構忙しい。
「いつも思いますけれど、ロザリア様ってすごく忙しそうですよね……」
「……まぁ、それが彼女のお仕事……みたい、だもの」
クレアの言葉にそれだけを返して、私は家庭教師の待つお部屋に向かう。そして――今日も、レッスンが始まる。