元カレ救命医に娘ともども愛されています
翌日、真優紀を連れて早速病院へお見舞いに出かけた。浅岡さんは一般病棟に移ることができていた。私と真優紀の顔を見て、包帯とばんそうこうの隙間の目を優しく細める浅岡さん。
「月子ちゃん、心配かけてごめんね。琴絵を連れてきてくれてありがとう」
話す口ぶりはしっかりしている。琴絵さんがベッドの隣で笑っていた。
「二日前意識不明だった人が、結構元気そうでしょう。お腹の手術の傷は全治一ヵ月くらいだって。骨折はもう少しかかるみたい」
「内臓が傷ついてるからしばらく絶食なのがつらいよ」
「文句言わないの。命が助かったんだから、退院したら好きなだけ好きなものを食べさせてあげるわよ」
ふたりのやりとりに涙が出そうになった。いつものふたりだ。あのまま失われなくて本当によかった。
「月子ちゃん、和馬くんにお世話になったよ。偶然とはいえ、運び込まれたのが和馬くんの病院でよかった」
「すごい偶然だったわよねえ」
そこにちょうど夜勤を終えた和馬が入室してきた。私たちを見て表情を緩める。
「調子はいかがですか」
「和馬くん、その口調お医者さんみたいよ」
琴絵さんが言い、和馬が笑って「医者なんです」と答えた。浅岡さんが動く右手をあげる。
「おかげ様で、ミイラ男みたいになってる割には快適だよ。和馬くん、本当にありがとう」
「私からも御礼を言うわ。創を助けてくれてありがとう」
和馬は心から嬉しそうに微笑んでいた。その笑顔を見る私も胸がいっぱいになった。私の夫はとても尊い仕事をしているのだと感じた。
「月子ちゃん、心配かけてごめんね。琴絵を連れてきてくれてありがとう」
話す口ぶりはしっかりしている。琴絵さんがベッドの隣で笑っていた。
「二日前意識不明だった人が、結構元気そうでしょう。お腹の手術の傷は全治一ヵ月くらいだって。骨折はもう少しかかるみたい」
「内臓が傷ついてるからしばらく絶食なのがつらいよ」
「文句言わないの。命が助かったんだから、退院したら好きなだけ好きなものを食べさせてあげるわよ」
ふたりのやりとりに涙が出そうになった。いつものふたりだ。あのまま失われなくて本当によかった。
「月子ちゃん、和馬くんにお世話になったよ。偶然とはいえ、運び込まれたのが和馬くんの病院でよかった」
「すごい偶然だったわよねえ」
そこにちょうど夜勤を終えた和馬が入室してきた。私たちを見て表情を緩める。
「調子はいかがですか」
「和馬くん、その口調お医者さんみたいよ」
琴絵さんが言い、和馬が笑って「医者なんです」と答えた。浅岡さんが動く右手をあげる。
「おかげ様で、ミイラ男みたいになってる割には快適だよ。和馬くん、本当にありがとう」
「私からも御礼を言うわ。創を助けてくれてありがとう」
和馬は心から嬉しそうに微笑んでいた。その笑顔を見る私も胸がいっぱいになった。私の夫はとても尊い仕事をしているのだと感じた。