元カレ救命医に娘ともども愛されています
「ちょ……やめ……」
慌てる琴絵さんの腕に真優紀を預け、私はふたりの間に割って入った。
「やめてください! ……きゃっ!」
お父さんの振り上げた腕が私の顔に当たり、私は玄関の壁にぶつかった。止めに入っておいて情けない。
「月子!」
和馬が叫び、自身の父親を引きはがし、私を守るように抱き寄せた。
「帰ってくれ。これ以上は警察を呼ばなければならない。息子にそこまでさせないでくれ」
感情を必死に抑えた様子で和馬が言い、お父さんはまだ怒りから肩で息をしていた。しかし、ふいと身体をねじり、玄関を出て行った。
一連の騒ぎが収まったタイミングで、真優紀が大声で泣き出した。それまで呆然としていた真優紀も、ショックの連続で怖かっただろう。
「真優紀、おいで」
琴絵さんから真優紀をうけとってあやす。真優紀はまだ大泣きだ。
「月子、琴絵さん、本当にお騒がせしました」
和馬が頭を下げ、琴絵さんが口を開いた。
「和馬くん、ともかくあがっていったら?」
「ですが……」
和馬が私を見る。私を気遣っているのがわかるので私は頷いた。
「琴絵さん、真優紀をお願いしてもいい? 和馬と少し外で話をしてくる」
慌てる琴絵さんの腕に真優紀を預け、私はふたりの間に割って入った。
「やめてください! ……きゃっ!」
お父さんの振り上げた腕が私の顔に当たり、私は玄関の壁にぶつかった。止めに入っておいて情けない。
「月子!」
和馬が叫び、自身の父親を引きはがし、私を守るように抱き寄せた。
「帰ってくれ。これ以上は警察を呼ばなければならない。息子にそこまでさせないでくれ」
感情を必死に抑えた様子で和馬が言い、お父さんはまだ怒りから肩で息をしていた。しかし、ふいと身体をねじり、玄関を出て行った。
一連の騒ぎが収まったタイミングで、真優紀が大声で泣き出した。それまで呆然としていた真優紀も、ショックの連続で怖かっただろう。
「真優紀、おいで」
琴絵さんから真優紀をうけとってあやす。真優紀はまだ大泣きだ。
「月子、琴絵さん、本当にお騒がせしました」
和馬が頭を下げ、琴絵さんが口を開いた。
「和馬くん、ともかくあがっていったら?」
「ですが……」
和馬が私を見る。私を気遣っているのがわかるので私は頷いた。
「琴絵さん、真優紀をお願いしてもいい? 和馬と少し外で話をしてくる」