寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


「………………はぁ。」



重たい溜め息を吐き出す。





………いや、だな。






家に帰るのが、憂鬱。





………そう、思ってしまった。







可笑しいよね?





自分の家なのに、そう思うなんて。







でも、私が帰れる場所ば1つだけで。






………………あの家しかないんだ。



「………………莉茉。」



思い浮かべるのは、私の片割れ。






莉茉は、もう、家に帰っただろうか?
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