寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


「………………可愛そうな、莉茉。」



ふっと、笑みを浮かべる。









唯一、分かるのは、莉茉は被害者であるって事。








何も知らず。




ただ、家族からの愛情をひたすら欲する、私の片割れ。









ーーーーー愛おしい、姉さん。



「ねぇ、莉茉?」



大好きよ。




誰よりも、深く。








だからこそ、ごめんね?






この真実は、私の胸の内にしまっておく。






貴方が、傷付かないように。
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