寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


「………っっ、ふぇ…。」



目指す場所も。




帰り道さえ分からない恐怖心から、私の目か涙が零れ落ちていく。










もう、




………………このまま、暁には会えないの?



「っ、嫌だっ…。」



嫌だよ。




そんなの、堪えられない。








ぺたりと、その場に座り込む。



「………っっ、暁に会いたいっ…。」



ばらばらと、涙が散った。
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