寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「………………っっ、あ、きら…。」
惜しみ無く。
恋しさに泣いた。
会いたいと、うわ言のように、何度も繰り返しながら。
「ーーーーー泣いてるの?」
「………。」
その声に、はっと見上げれば、私の顔を覗き込む可愛らしい男の子が立っていた。
「………………、子供?」
なんで、こんな所に……?
瞬きを繰り返す。
ふと、気が付けば、その隣には、もう1人、同じ年頃の男の子がいた。