寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「ねぇ、皆が待ってるよ?」
「………え?」
みん、な…?
それって…。
困惑する私の左手を、やっばり、もう一人の男の子が握り締める。
「早く、目を覚まさないと。」
「………。」
屈託なく笑う男の子を、じっと見つめれば、何となくだけど、暁に似ている気がした。
「「行こう?」」
「っっ、ちょっ…。」
私を急かすかのように引っ張る2人に、足を縺れさせながらも、付いて行く。
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