寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


「私ね?」

「ん?」



俺の頬に触れる指にそのまま身を任せ、莉茉の話しに耳を傾ける。



「夢を見たの。」

「夢?」



俺は眉をひそめた。



「うん、とても怖くて…。」

「………。」

「ーーーー愛おしい夢だった。」



ふわりと微笑んだ莉茉が、目を細める。






………怖いのに、愛おしい?



「莉茉?」

「うん?」

「それは一体、どんな夢だったんだ?」



気になる、その内容。
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