寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「あのな、莉茉。」
「ん?」
「それに俺は、例え莉茉が誰の子供だろうと関係ないし、この気持ちは変わらない。」
これだけは、はっきり言える。
莉茉に対して、そんな生半可な、薄っぺらい気持ちなんかじゃない。
こんなにも、狂おしい程の愛情は。
ーーーーお前に、届いているか?
「俺にとって、お前の親が誰だろうが、全く関係ねぇんだよ。」
「ん。」
「莉茉だから、俺はお前を愛してるんだよ。」
親で、莉茉を愛したんではない。
ただ、他の誰でもなく。