寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「………、う、ん…。」
「お前は、ただ、俺の側で笑ってろ。」
俺はただ、それだけを望む。
莉茉の笑顔だけを。
それが叶うなら、俺は何でも差し出し、この手を赤く染める事も厭わないだろう。
なぁ、莉茉。
俺達が出会った事は、運命で。
愛し合ったのは、必然。
ーーーーーそう、思って良いだろ?
「莉茉、分かったか?」
「ふふ、うん。」
小さく笑みを浮かべた莉茉の頬に、俺は口付けた。