寵愛の姫 Ⅳ

惨状ー大雅sideー



「………………っっ、すみません、水瀬茉莉の行方を見失いましたっ…。」

「………あ?」



なん、だと?





莉茉ちゃんの妹に、密かに付けていた監視からの報告に、俺の眉間に皺が寄る。



「………………、詳しい詳細を。」


「はい、どうやら、ショッピングしていた店の裏口から抜け出したようです。」


「………チッ。」



思わず、俺の口から舌打ちが零れ落ちた。
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