寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「………うぅ…。」
しょんぼりと落ち込む莉茉。
はぁ、仕方ねぇ。
「誰かが来たら、ちゃんと莉茉を起こしてやる。」
「………本当?」
気だるげに顔を上げた莉茉が、とろんとした目を、俺へと向ける。
「っっ、あぁ、だから、安心して莉茉は眠れ。」
それに、欲情するけれど。
莉茉の身体の事を考え、取りあえずは我慢だと、必死に自分に言い聞かせる。
そんな俺を、誉めて欲しい。
「ん、ありがとう。」
ふわりと微笑んで、小さく頷いた莉茉が、俺なの凭れ掛かり、そのまま目を閉じた。