寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


「っ、ごめん、なさい。」



傷付けて。



苦しめて、ごめんなさい。









愛してる。




莉茉、貴方だけを。








私の世界の全ては、姉さんだけなの。






ずっと、昔から。








謝る事しか出来ない私を、どうか許して。



「っっ、し、なないでっ…。」




だから、お願い、私の事を置いていかないで。






1人になりたくないよ。







勝手で、ごめんね?








………………でも。


「………………、もう、ごめん、私、疲れたよ、莉茉……。」

「………っっ、莉茉っ…。」



小さな私の謝罪と本音は、ぐったりとした莉茉を抱き上げた高崎暁の悲痛な叫びに掻き消えた。
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