寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「ねぇ、そうだろ、兄貴?」
「………チッ。」
舌打ちしたお兄さんは、朔にに何も答える事なく、ソファーに寄り掛かり、その目を閉じる。
「ふっ、ね、そうだったろ?」
そんなお兄さんに、可笑しそうに朔くんか、私に向かって笑った。
「!?」
ぇえ!!?
まさかの、図星?
じっと、お兄さんを凝視するけれど、その目が開かれる事はない。
………あぁ、そうですか。
反論とか、ないんですね。
私が目を剥いた、その時。
「お待たせ。」
私達ねやり取りを知らない莉茉が、笑顔で戻って来て、目の前にカップを置いた。