寵愛の姫 Ⅳ
「パーティー?」
季節が冬に変わり。
12月に入ったばかりの、今日。
暁からの思いがけない言葉に、私は目を丸くした。
「あぁ、組関係での、大きなパーティーが今月にあるんだよ。」
「………そう。」
それしか言えず、目を伏せる。
………あぁ、とうとう来たのか。
決断の時が。
「莉茉も学校にまた通い出したし、そろそろ御披露目するつもりだ。」
するりと、暁に頬を撫でられて。
「………………、一瞬に出てくれるか?」
切なげな瞳が、私を見下ろした。