寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「この世界中で、俺以外に莉茉をこんなにも愛する人間なんかいねぇよ。」
「ふふっ、」
どこまでも俺様で、自信満々な暁に、また私は笑いが込み上げる。
感謝しよう。
貴方に出会えた、奇跡に。
「なら、ちゃんと紹介して?」
暁の口から、はっきりと。
「ーーーーー私が、暁のものだって。」
そして、貴方は、私のものだって。
渡さない。
やっと手に入れた、本当に心から愛おしい、私の最愛の人だけは。
貪欲なまでに、沸き上がるこの激情。
私は、渇望するの。
ただ1人、貴方からの愛を。
他には、何もいらない。