寵愛の姫 Ⅳ


「ふっ、思ったが。」

「うん?」

「ドレスや着物を着た莉茉も、美味しそうだ。」



途端に、上機嫌になった暁。







楽しそうに、口角が上がってる。







それは、どこか獲物を見つけた獰猛な肉食獣のような笑みで。








………どこまでも、卑猥。



「綺麗に着飾った莉茉の服を、脱がせるって楽しみが出来たな?」

「っっ、」



妖艶に笑う暁に、一気に私の中の雌が目を覚ます。








いつも、そう。







暁によって、私はただの女にされるんだ。
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