寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
………………だから。
「私は、絶対に暁の事を1人にしない。」
「………。」
「だって、私が“帰る場所”は1つだけ、暁のこの腕の中だもの。」
誓うわ。
未来永劫、私の居場所は、1つだけだと。
「死しても、絶対に貴方の事は手離さない。」
ねぇ、暁。
私の安らぎも、
幸福も、そこにしかないの。
他の誰でもなく。
ーーーーー貴方の腕の中にしか。
「暁。」
そっと、暁の頬に手を這わす。
何度でも、誓うから。
比翼連理のように、暁の側にいるって事を。