寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「暁が不安になるなら、私は何度でも言うわ。」
暁がしてくれたように。
今度は、私の番。
だって、そうでしょう?
自分が暁を不安にさせたなら、それを治せるのも、私自身だけだもの。
「例え、暁の中の漆黒でも、私はもう、誰にも譲らないよ?」
遠慮はしない。
良い子でいるせいで、暁を失うのであれば、悪女にでもなってやる。
「暁、何も考えず、私を愛して?」
私だけを。
どこまでも貪欲に。