寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「………チッ。」
俺の思考が分かったような大雅の釘に、思わず舌打ちが出る。
飽く事を知らない俺の欲求は、再現なく、莉茉を求めずにはいられない。
それは、一種の麻薬のよう。
一度、味わってしまえば、決して抗う事の出来ない媚薬になる。
「暁様、組長達に怒られますよ?」
「あ?」
俺は、鋭い視線を大雅へと向けた。
「暁様達が向かわなければ、ホテル内を大捜索されるんじゃないですか?」
「………。」
あり得る。