寵愛の姫 Ⅳ
いやいや、
そんなすがるような目で見られても、ただ困るだけなんだけど。
うぅ、逆の意味で怖い。
「………、あの、私は大丈夫なので。」
うん、だからお願いします。
3人して、すがるような目で見ないで下さい!
私の精神的に、とても辛いので。
取り敢えず、この場を何とかしないと。
「ねぇ、暁?」
私を抱き寄せる暁を見上げる。
まずは、この人から。
「うん?」
「あの、さ?」
唾を、ごくりと飲む。
しっかりとしろ、自分。