寵愛の姫 Ⅳ
「お母さんと、また買い物に出掛けちゃ駄目かな?」
お願い、とすがれば。
「ーーーー分かった、ただし、俺が仕事に行ってる間だけだぞ?」
渋っていた暁の許可を得る事が出来た。
ほっと、胸を撫で下ろす。
「うん、暁、ありがとう。」
「あぁ。」
なぜか頬を緩ませていた気がするのは、多分、私の見間違いだろう。
「莉茉?」
「ん?」
「今日の、俺へのご褒美が追加だな?」
「っっ、」
耳元でこっそりと囁く暁に、私の顔が真っ赤になったのは、言うまでもない。