寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


………………でも。



「神無、愛してる。」



私は、惜しみ無い愛情を与えてくれる朔くんに出会ってしまったから。






2人の永遠の未来を、夢見たって。








ーーーーーねぇ、良いでしょう?












出会った事は、運命で。




愛し合ったのは、必然だった。



「………、」



香る朔くんの香水と温もりに、私は目を閉じる。








………………このまま、時が止まってしまえば良いのに。









2人の交わる鼓動と、雨の音だけの部屋の中に、突然“それ”は鳴り響いた。
< 36 / 422 >

この作品をシェア

pagetop